医療機関連携型認知症カフェ研修会「認知症カフェ活用のアイデア」
~ Dカフェ竹内さんと語り合う、認知症カフェ継続・連携の秘訣と新たな可能性 ~
開催日時:平成30年 2月28日(水) 14:30~16:30
会 場:日暮里サニーホール コンサートサロン
<当日のプログラム>
1 オレンジカフェにっぽりんぐ活動報告「芸術療法をベースにしたプログラムの効果」
あべクリニック 看護師 宇田 真由美氏 (フラワーアレンジメント・プログラム報告)
あべクリニック 精神保健福祉士/美術博士 梅津 正史氏 (芸術療法プログラムの分析・評価)
2 基調講演「認知症カフェの継続的な運営と地域連携のアイデア」
講師 竹内 弘道氏 (NPO法人Dカフェnet代表理事)
3 パネルディスカッション
上記発表者に阿部 哲夫氏 (認知症疾患医療センターセンター長)を交えてパネルディスカッション
コーディネーター:あべクリニック 近藤 康寛氏 (認知症疾患医療センター副センター長)
<当日のレポート>
平成30年2月28日には医療機関連携型認知症カフェ研修会「認知症カフェ活用のアイデア」を日暮里サニーホールで開催し、認知症当事者、介護者家族、専門職など約50名が集いました。
あべクリニックは荒川区の認知症疾患医療センターとして2015年に東京都より指定を受けました。同年5月からは毎月第3土曜日に同クリニックが運営する就労支援B型事業所studio753を会場として医療機関連携型認知症カフェ「オレンジカフェにっぽりんぐ」を開催しています。
この研修会は、にっぽりんぐをはじめ認知症カフェに関わる当事者、家族、専門職が、認知症カフェの可能性や役割を発見する機会にしたいとのコンセプトを基に企画しました。
研修会当日の基調講演はNPO法人Dカフェnet代表理事の竹内弘道さんが講師を務めました。竹内さんは、母親の介護と並行して東京都・目黒区で20年以上に渡り家族会を運営し、さらに自宅を開放して認知症カフェを続けてきました。講義では「専門職に限らず、地域の中にいるさまざまな人をつなぐ。こんなことをやったら、おもしろいのではないかと言うアイデアを実践している」など分かりやすくお話しいただきました。
このほか、あべクリニックの職員からフラワーアレンジメントや絵画を取り入れたプログラム運営についてなどの活動報告を行い、最後は認知症疾患医療センターの医師も加わり、登壇者5名でディスカッションを行いました。
参加者からの質疑応答では「認知症カフェの運営をはじめたが、なかなか集客がうまくいかない」といった質問が出ました。そのアドバイスとして、講師の竹内さんから「自身が運営してきたDカフェの場合は、口コミでネットワークが広がったり、行政の保健師さんとの連携が効果的であった」と、ご自身の経験談を語ってくださいました。
当研修会の参加者アンケートでは、「Q.今日の研修会は役に立ちましたか?」の問いに対して、「とても役に立った」52%、「役に立った」42%、「Q.本日のような認知症カフェに関する研修会があれば、また参加したいと思いますか」の問いに対して、「参加したい」87%でした。
今後もあべクリニック認知症疾患医療センターでは、にっぽりんぐの参加者をはじめ、地域のみなさまのニーズを受け止めながらながら、「学び合いの場」をつくって行きたいと思います。