地域包括支援センター職員向け研修

平成30年度 地域包括支援センター職員向け研修
「精神疾患のある方の地域生活を支えるかかわり」

 

日時:平成30年7月31日
午前9時半~午前11時半
主催:荒川区福祉部高齢者福祉課
場所:荒川区役所
受講者:荒川区福祉部高齢者福祉課職員、健康推進課保健センター職員、地域包括支援センター職員など約40名

講師:あべクリニック東京都認知症疾患医療センター副センター長 /社会福祉士/精神保健福祉士  近藤康寛

〈当日のプログラム〉
・精神保健の基礎
・統合失調症について
・ペアワーク
・グループワーク
・セルフアセスメント
・ケース検討ワーク

〈講師のコメント〉
荒川区における地域の最前線で、区民の生活と命を守る、地域包括支援担当職員への講義は、自然と熱が入りました。

支援者としての知識、感性が当事者やその家族の人生や生命に直接影響することを受け止めるところから、地域の対人支援者としてのあり方が見えてくるのではないでしょうか。

地域の現場には、支援の明確な正解はありません。もし、正解があるなら、テキストや学校などで学べば、地域から問題はなくなるはずです。私自身、支援方法が本当に適切だったのか、自分自身の行動の動機や感情に向き合い、ふりかえりを続けています。

支援の正解はなくてもヒントは当事者、家族、知識、経験、チーム、当たり前の日常などに隠れていると感じます。ヒントを見つける力を養い、当事者に寄り添いながら、当事者にとってベストな支援を提案し、当事者に選んで頂くことはできると考えます。

受講者アンケートを読ませて頂きました。受講者のご意見に耳を傾けて、よりよい研修プログラムにして行きます。引き続きよろしくお願いします。

 

 

〈受講者アンケート(一部抜粋)〉

1. 研修テーマや内容はいかがでしたか

· 日々の業務と密接に関わる内容で大変わかりやすく参考になった。仕事に活かしたい。(3名)

· 講義はとても説得力がありました。

· 精神疾患の方への関わりについて悩む事、不安に感じる事が多かったので大変勉強になった。参考になった。(4名)

· とても充実した内容で楽しく学べた。勉強になった。(2名)

· 自分を振り返り知ることができた。自分を知る事の大切さがよく理解できた。

· 日頃関心を持ち、又、問題となることの多いテーマでぜひ受講したい研修であった。

· 疾患のことだけでなく、直接業務に関わるような講義でブラッシュアップになりました。有難うございました。

· 利用者、その家族、精神疾患や症状を抱える方が増えているように感じる。先入観や固定観念で対応しがちで疾患を決めつけない、個性として対応していく等の気づきの時間になった。

· 年々、精神疾患の家族や本人との関わりが増えているので今後の参考にしたい。まず自分を知る事をしていきたい。

· 統合失調症についての知識、グループワークもあり、有意義な内容であった。

· 認知症地域支援推進員として大変興味深いテーマであった。学生時代の講義を思い出した。年齢を重ねても学ぶ事は重要。

· 講義内容が理解しやすく話しに引き込まれるような研修でした。自分を知る事でどんな風に関わっていけるか感じる事ができました。

· 自分の価値観で見てはいけないことを改めて感じた。

· 短い時間であったが大変学びになりよいテーマであった。

· 誰でもなるし、とても身近な病気なので興味深かった。自分の弱点がわかって良かった。できればそれを克服する方法も知りたかった。

· 大変良かった。特に具体的な関わりをワークするのが良かった。

· 日頃困っている事を整理する事ができた。日常業務で忘れがちであったことを改めて考える事ができ、実践に役立つ研修でした。

· 統合失調症という病気が理解しやすく学べた。又、支援者として心がけるポイントも学べた。

· 精神疾患のケースが多い中、今後の支援に繋がる内容で参考になった。距離感も意識しながら支援に繋げて行きたい。

· 実践かケース事例を用いながらの研修で楽しく学ぶ事ができた。精神疾患を理解する上で統合失調症の理解から知識を広めていきたいと思う。

· 具体的事例(講師の経験から)をもっと聞きたかった。

· 疾患の話しだけではなく、課題のとらえ方や自分自身のタイプを知ることが出来たことが良かった。

· 50年後、今の対策についてどう判断されるのか。それだけ最先端のスピードが早い。

· すごく楽しめた。

· アセスメント、介入方法など基本的だけど大切な対人援助技術を学んだ。

· 統合失調症は難しいので何度も学習したいテーマです。包括スタッフと同じ学習を受講できた事は大きな意味があると感じた。疾患の理解、記録の注意点など実践に繋がりしかも日々活用の多い受付票について聞けたことは良い内容であった。

· 包括支援センターが関わる上でどんな事に困っているのか知りたいと思い参加した。新しい事はなく自分の捉え方と気づかされた。改めて支援する上で注意したいと思います。包括から情報提供や支援を求められる時に応えていける保健所でいられるように努めたいと思います。

· 初心にかえって対人援助について考える良いきっかけとなりました。時間に限りはありますが本人への関わりや家族への関わりをもう少し具体的に身につけられる演習があれば尚良かったと思います。

 

2. その他、気づいたこと、ご質問、本日の講演で確認したいこと等があれば、ご自由にご記載下さい

· 適切な対応方法を学ぶことで、これまでの自分の対応はどうだったのかと振り返ることが出来ました。

· 初心に戻ってやっていきたいと思います。

· ひとりよがりの支援にならないよう気をつけていきたいと思う。

· 色々思い出させていただき、有難かった。

· 職員と一緒に仕事をするときに役立てたいと思った。

· 自分を理解する事で納得できる部分が多かった。楽しい研修でした。

· 最後のケースで、勝手に精神に問題があると判断していたことで自分の先入観で人を見ていたことに気づいた。

· 関わり方の気づき。多くの専門職の意見を聞きながら自身を持ってやることも大切だと思った。

· 「決めつけない」というのを最後に聞いて「あー・・・」と気付きました。つい色眼鏡で見てしまう事があるので気をつけて行きたいと思った。

· ケースを担当にした事はまだないが今後に活かせる内容であった。

· テンポが良い講演で頭にスーと入っていった。

· 「自分」と「相手」を知る事。今後の支援にすぐに生かしていけるか不安だが意識してやりたいと思った。

· 相談職としてチームワークの大切さを学ぶ事ができた。有難うございました。

· 内容が多く時間が足りなかった。又、ゆっくり学びたい。

· 精神疾患と決めつけず、しっかりアセスメントした上で関わる事の大切さに気付けました。

· 楽しい構成とメンバー、グループでした。有難うございました。

 

3. 来年度、医療分野の研修を実施するにあたり、学びたい内容はありますか

· 精神疾患をもった方で多くの人が関わっていいケース、そうでないケースについて学びたい

· 精神疾患をかかえる方の事例検討など

· 若年性認知症への対応、社会資源など(2名)

· 来年も近藤先生にお願いしたい。

· 精神疾患(統合失調症)深く学びたい。

· 最新の在宅での医療処置などに関する研修があれば良いと思った。精神科系の研修は定期的にあれば良いと思う。

· 今回の研修をベースにステップアップした内容で継続的に「精神疾患のある方の地域生活を支えるかかわり」を学んでいきたいと思います。