配信:令和4年1月5~1月19日 YouTubeによる動画配信
受講対象者:地域包括支援センター、行政職員 等
登壇者:講師 あべクリニック東京都認知症疾患医療センター
副センター長 精神保健福祉士/公認心理師/社会福祉士 近藤 康寛 氏
研修テーマ「8050問題を抱えたケースの理解対応」(講義時間:約90分)
講義内容:
・8050問題の基本理解
・ひきこもり支援
・ひきこもりと精神疾患
・ひきこもりと社会資源
・自殺予防と支援
・事例検討~実際のケースを考える~
2018年から毎年、荒川区地域包括支援職員向け研修会の講師を担当させていただいております。今回は8050問題をテーマに解説させていただきました。8050問題とは「80」代の親が「50」代の子どもの生活を支えるという問題です。背景にあるのは子どもの「ひきこもり」です。地域の高齢者を支援する上で、子世代の支援についても重要度が年々増しています。今回は、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から初の動画講義となりました。受講者から多くの感想やメッセージをいただきましたので一部ご紹介させていただきます。
<受講者の感想・メッセージ>
・支援者として「解決させて見せる」と意気込み、何らかの支援者側のゴールに近づけようとして、その意図がご本人にプレッシャーをかけてしまうという近藤先生のお話を聞き、私自身も同様のことを行う可能性があるので、今後の支援を行う上で注意しようと思いました。都営住宅が多い地域を担当しているため、8050問題を抱えた世帯が多く在住しているため、これまでも50側の支援に苦慮することも多くあったため、高齢者の対応との違いも分かりとても参考になりました。
・説明やスライドが非常にわかりやすく、実体験からの言葉は胸に響きました。教えて頂いた事は、ひきこもりの方だけでなくどんな方にも通じる支援だと感じ、今後に活かしていきたいです。
・現在とても増えている現状で、なおかつ自殺企図の方との関わりも増えてきている現状もあり、支援者側として、ふがいなく感じてしまっているときもあったので、とても心に響きました。
・今回、実際の事例を提示して頂き、どのようにアプローチしたのか、その結果どのような効果が得られたのか等を聞く事ができたので、イメージがしやすく、参考になりました。
・実際に起きた事件や事例等、具体例が用いられていた事で、8050ケースのイメージがし易くなった印象があります。また、当事者側の考え方やそこに至るまでの経緯や原因、当事者に対する禁句等が細かく語られており、学ぶべき事が多くあったと感じました。
・失敗談も含め、どのように対応したか具体的に聞けて良かったです。
・今回の研修を通じ以前担当していた、就労はしているが(支援中に病に倒れ離職)対人関係が同居の認知症の母としか無い状況の50代の発達障害疑いの息子に関わり、息子と関係性を築くことができ、時間を要したが母の施設入所と息子の就労支援につながったケースを思い出しました。先生のお話をうかがい、何が上手く関われて、何が良くない関わり方だったのか気づく事が出来ました。
・実例を踏まえた上でのお話であり、実際に対応が必要になった際に活かせる内容だった。
・8050問題において関わることが増えてきている中で50側の思いを知るきっかけになりました。高齢者支援の中では高齢者中心の支援になりやすいため家族支援が高齢者支援に繋がることを改めて考えさせられました。
・30分ほどの時間を3部に分けての講義であったため、業務の合間で少しづつ聴講することができた。大切な内容を聞き逃さず確認できるためweb配信は良かった。
・近藤先生のお話は対面でもWebでもわかりやすく良かったです。でも、可能であれば対面で聞きたいと感じております。
・講師の方のお顔が常に映っているので、臨場感があり良かったです。Web研修ですと、自分のペースで視聴でき、聞こえにくい部分や重要な部分に戻って再視聴できるのでありがたいです。
・動画講義は密にならずに受講できるので良いと思います。講師の声も聴きやすかったです。
・内容がとても理解しやすかった。一緒に考えるスタイルで、Web研修でありながら能動的に考えることができた。
・当事者への接し方や声かけの方法など理由を具体的に示してくださったので、とても分かりやすかったです。当事者に寄り添った正しい支援についてイメージが湧きました。
・いつも心に響くので今後も受けたいと思います。